いかれた慕情

僕の天使マリ

だらしない飲食店で

やっとの思いで外に出て今日はじめての食事をしに来た。

昼過ぎに起きてからアイスコーヒーをだらだら飲んで漫画を読むだけの怠惰な休日を送っていた。

 

昨日赤羽に飲みに行ったら記憶をすっ飛ばしてしまって気付いたら深夜の池袋の路上にいた。

あてもなく駅前を散策していたらルノアールの看板が灯りを灯していて店内も普通に明るく、やってるのかと思って入ろうとしたら営業時間は当たり前に23時までだった。

マツモトキヨシも煌々と光を放っていたが、あれはこれに等しくまぼろしなんだろうか?

夢の中でもがいているような時間だった。

深夜に猛烈に喫茶店に行きたくなる。逃げ場が欲しい。

いつかの深夜3時の江古田サドカフェを思い出す。

 

薄ぼんやりとしていた意識がはっきりと輪郭を見せてきた頃、ようやく疲れ果てたのに気付いてタクシーを拾った。

練馬ナンバーだった。

 

うとうとしながら30分弱揺られて、鍵を開けて自分の部屋を見た瞬間に一気に安心した。

柔軟剤の匂いとかベッドとかギターとか9つの花瓶とか漂白しているカップとか、なぜだか全部が急に懐かしくなった。

わたしは2年ごとに住処を変える。特に意味はない。

でも今のアパートはかなり好きだなと思う。

 

 

そうこうしてるうちに注文していた料理がきて食べた。

近くの席の中年女性三人組が「キウイサワー」を頼んだあと、「サワーってお酒なの?てっきりジュースかと…」と全員で驚いているので周りもびっくりしている。

 

「いらっしゃいませ デニーズへようこそ」

というセリフがずっとリフレインしている。

 

毎年この時期になると酷い喘息の発作が出るのに今年はまだ無い。

昔は咳のしすぎであばらが透けるぐらい酷かった。

 

明日は病院だったかなと手帳を開いたら今日で仕事を辞めて一年になったことに気付いた。

この先もずっと4月30日を祝い続けると思う。