うわごと

僕のマリ

もう一度何かやれるような

冷蔵庫の中でアイスコーヒーが倒れ、黒い海が広がるのを呆然と見ていた。午後四時半、外は雨。都議選の期日前投票に行って帰ってきた。なんだか今日はぼんやりしていた。

 

心配事が多い。何もかも心配だから、先日は占いにも行ったのかもしれない。お腹の中に重い石があるような感覚が続いている。心配事は多岐にわたる。少し前は姪が入院していたこと、ワクチンのこと、提出しなければならない書き物のこと、将来のこと。一年前とは全く違う価値観になって、自分でも戸惑う。人は変わる、ということが身をもってわかった今、自分は誰かを変えられるだろうか?と思ったりする。

 

今日は厨房仕事をしながら、「作る」とは楽しいことだなと思った。それは空になって返ってくる皿や、「おいしかった」という一言のうれしさの前にある。切る、茹でる、炒める、盛り付ける。そのどれもが絶妙な塩梅で出来た時の満足感たるや。今日はワクチンを打ち終わったマスターが「○○さんが作ったハムトーストが食べたい、味付けがおいしいから」と言ってくれたのでリクエストに応えた。期待されると失敗しがちだが、今日もおいしいと言ってもらえた。作り手冥利に尽きる。夕方、小説家のお友達が来店。ココアを作って出した。カカオ多めの好みの配分で作れた。生クリームたっぷりでどうぞ。

 

やっぱり何も諦めたくないなと思う。何も手放したくないと思う。変わりゆく自分を受け入れながら、面白おかしく生きてゆく日々を追い求めたい。