うわごと

僕のマリ

汚れたせっかくの一張羅

群馬県前橋市にある「世界の名犬牧場」へ。犬が好き過ぎて、定期的に犬に触れないとおかしくなりそうなのだ。

 

伊香保温泉に宿を取り、温泉を満喫して、電車とバスを乗り継ぎ名犬牧場へ向かった。

交通の便に関しては車が断然おすすめだが、わたしは免許を持っていないので公共の交通機関を使うほかない。山の中にあり、決してアクセスがいいとはいえないが、片道四時間かけても、名犬牧場の犬たちに会いたい。

 

この日の群馬県は晴天。風は肌寒いが日差しは暖かい。

バスを降りて山道をしばし歩き、入場券を買って(大人650円。安過ぎる。正気か?)いざ犬たちのもとへ。

 

f:id:bokunotenshi_66:20190425163001j:image

いたいた。みんな元気そうで何よりだった。

 

在籍している犬は皆かわいいが、特に推しているアメリカン・コッカースパニエルのクーちゃんを見つけ、思わず「クーちゃん!」と叫ぶ。はっとこちらを見るクーちゃん。かわいすぎる。

f:id:bokunotenshi_66:20190425163158j:image

久しぶりだね。
f:id:bokunotenshi_66:20190425163204j:image

同じくアメリカン・コッカースパニエルのひじきもてくてく歩いてきた。前回訪れた時はひじきは育児休暇をとっていたので、かなり久しぶりだ。見切れている犬はエアデールテリアのケラン。おやつ泥棒である。

 

f:id:bokunotenshi_66:20190425163616j:image

屋内は寒かったので、ヒーターの前が人気があった。そんなに近づくと焦げてしまうのでは…

 

f:id:bokunotenshi_66:20190425163735j:image

手前の目力が凄い犬は、キャバリア・キングチャールズスパニエルの北斗!でっかいまろ眉がチャームポイント。北斗の背中を触ったらアツアツだった。ベンチの下では、ひたすら下の犬が上の犬にカキカキされていた。下の犬は、自分の背中で土掘りをされているのにも関わらず、呑気な顔でスルーしていた。

 

歩みを進めて、大型犬のコーナーへ。

大きい子たちは触れ合うことはできないが、柵越しに眺めることができる。

 

バーニーズ・マウンテンドッグ、スタンダード・プードル、ゴールデンレトリバー、ボクサー、エアデール・テリア。

 

柵越しにかわいいねえ、かわいいねえ、と愛でていると、ボクサーのボックスが突然唸り始めた。そして何度も吠えた。同室のゴールデンレトリバーアムロ君に絡んでいる。不穏な空気が訪れた。

アムロ君はもうおじいちゃんだ。先輩犬に執拗に絡むボックス。小型犬、中型犬同士で喧嘩が勃発することはよくあるが、たいてい一瞬でおさまる。しかし、大型犬の喧嘩は少し怖い。

 

執拗にアムロ君に絡み続けるボックス。

f:id:bokunotenshi_66:20190425232713j:image

 

f:id:bokunotenshi_66:20190425232750j:image

 

めちゃくちゃ悪い顔をしている。

 

ようやく、アムロ君が大きな声でワン!と吠えた。とうとう喧嘩が始まってしまうのか、と固唾をのんでいると、アムロ君は突然排便を始めた。

 

プルプルと震えながらゆるいうんちを出すと、すかさずボックスがやってきて、液状化したうんちを、ものの10秒で平らげた。ペロペロッ!と、綺麗に床を舐め回すボックス。目の前の光景がなんとも受け入れがたく、唖然とするわたしをよそに、ボックスはアムロ君の肛門を舐めておかわりを催促していた。

 

f:id:bokunotenshi_66:20190425233048j:image

そんなボックスの願いは叶わず、アムロ君はご老体を横にして、休憩しだした。
f:id:bokunotenshi_66:20190425233052j:image

 

ボックスはうんちを食って満足したのか、吠えるのをやめてお澄まし顔でこちらを見ていた。

同室の犬たちの表情が、満員電車できちがいが現れた時の乗客のそれになっていた。全員が、ボックスと目を合わせないように遠くを見ている。

 

f:id:bokunotenshi_66:20190425233522j:image

 

ボクサー犬が同室のゴールデンレトリバーを恫喝してうんちを強請る様子を間近で見せられるなんて、たまったものではない。

 

「クソ喰らいのボックス」瞬時に彼の通り名が浮かんだ。

f:id:bokunotenshi_66:20190425234130j:image

図らずも、正岡子規のような写真が撮れてしまった。
f:id:bokunotenshi_66:20190425234136j:image

 

弱冠1歳のボックス。なんと末恐ろしい。

 

気を取り直して、おさんぽ体験。

好きな犬を指名して30分場内をおさんぽできるサービスだ。

せっかくなのでおさんぽすることに。指名したのは、ゴールデンレトリバーのオニオンくん。せっかくならデカい犬がいいと思って選んだが、係の人に「オニオンくんは力が強いので男性の方にリードを持って頂きます」と指示され、わたしはビニール袋とティッシュを一枚渡された。うんち処理班に任命されたのである。

オニオン君が来るのを待つ。デート前のような胸の高まり。きたー!!でっかくてかわいい。フンスフンスとわたしの匂いを嗅いでいる。

f:id:bokunotenshi_66:20190425234934j:image

ルンルン気分でオニオン君との蜜月を楽しもうとしたものの、お散歩を開始して5分ほどで彼は全く歩いてくれなくなった。困惑する我々をよそに、オニオン君は突然うんちをした。慌ててビニール袋をセットしようとしたものの、間に合わない。下手くそな野球部員のように取り損ねる。オニオン君のうんちもかなりとろとろで、ここの犬は揃いに揃って軟便だな、とひとりごちる。

係の人に渡されたティッシュ一枚では取りきれず、ポケットに偶然入っていたウエットティッシュで頑張って掬ってビニール袋に入れた。とろとろすぎて、土ごといった。めちゃくちゃ臭かった。わたしは1000円払って犬のうんちを処理しているドM女。最終的にはうんちを取りきれず、そのへんにあった落ち葉をかけて隠蔽した。申し訳ございませんでした。

 

傷心のわたしは、再びふれあいコーナーに戻り、クーちゃんといちゃいちゃする。自撮りを試みていたところ、ボルゾイが新幹線のような顔で割って入ってきた。

f:id:bokunotenshi_66:20190425234409j:image
f:id:bokunotenshi_66:20190425234413j:image

 

激写

f:id:bokunotenshi_66:20190425235811j:image

犬サーの姫ことわたし。多分脳から変な汁が出ていた。

f:id:bokunotenshi_66:20190425235846j:image

 

来月もしれっと訪れようと思っている。

ゴールデンウイークは、世界の名犬牧場へ!

https://www.meiken-bokujou.com