いかれた慕情

僕の天使マリ

犬が好き

文章を書く休憩に文章を書くというパラドックス

 

犬が好きだ。

犬を見かけるたびに「おい!!!!好きだ!!!!!」と強く念じている。

散歩している犬がこちらに向かってくる瞬間は必ず見逃さないので、100m先くらいの時点で犬種を特定しつつ、あわよくば触らせてほしいという貪欲な期待を抱いている。

しかし、あまり凝視していると「犬を警戒している人」みたいになってしまうので、すれ違う瞬間くらいまでスカした顔をして歩きつつ、近づいてきたら咄嗟に「あら!犬じゃないのあらあら可愛いですね」という顔に切り替える小芝居までやっている。

店の前で飼い主を待ちぼうけている犬が繋がれていたらボーナスタイムだ。

スッ…と近づいて、大丈夫そうだったら撫でる。しかし犬の感情の機微は明らかで、一応尻尾を振ってこちらの下心に応えてくれるものの、目線は店の入り口に向けられている。この幸せがもう少し欲しい、飼い主よ、現れないでくれ…と常に願っている。

この間、スーパーの前にいた破茶滅茶に懐っこいポメラニアンがわたしに尻尾を振りながら飛び掛かってくるのを構っていたら、通りすがりのおばさんに「かわいいわんちゃんね」と言われた。私の犬ではないが、一応微笑んでおいた。

 

最近、自分がよく行く店で店員に付けられていそうなあだ名について考えていた。

「R-1ヨーグルト爆買い女」

「キャスター5mmとジャスミン茶1リットル」

あたりが妥当だと思う。

 

わたしは長きに渡る接客人生において「最悪なあだ名を付ける天才」という異名を持っている。

下着屋時代は特にその才能を発揮していた。

わたしも最悪だが客も最悪なのだ。

 

ルナルナおじさん(生理フェチらしく、電話で生理用パンツについて仔細に聞いてくる。最後は「あなたはどんな生理パンツを履いていますか」という文言でしめる)、A110(聞いたこともないようなブラジャーのサイズを持ち、クレームを連発する狂人)、目で痴漢するジジイ(視線で女体を楽しむセコい変態)など、お節介おじさん(電話で「Tバックって、食い込んだところが汚れちゃいませんか?」と聞いてくる)など、挙げ始めると枚挙に暇がないがヤバい客が多かった。

 

いまだに最悪が尾を引いていて、バーの店番で伝票の右上に客を識別するために名前や特徴を書くところがあるのだが、「最悪」「うるせえやつ」と雑に書いていたら店主にいよいよ注意されてしまった。見逃して欲しい。