いかれた慕情

僕の天使マリ

こんな人生を注文したわけじゃない

 

 

仕事終わりにひとり阿佐ヶ谷の飲屋街をフラリフラリと歩いて好きな居酒屋に入る。つまみが上手い。身体は疲れた。

女一人で酒場に入ると8割酔った男にからかわれる。ジロジロ見んなよ助兵衛っち。

 

普段から気が強いが飲むと拍車がかかる。嫌な奴だなと思ったら俄然喧嘩する。地味な見た目なので舐められる。

見た目で品定めすることで、人間特有の嫌な部分が出る。

そういう奴を一人一人潰す為に生まれてきた。態度には態度で返す。

この性格で損してるけど絶対直さない。

 

土曜の居酒屋の喧騒で飲む酒は上手い。

確かにひとりぼっちで気持ちいい。

好きなつまみは肉豆腐とお新香とエイヒレ。

 

自己紹介をして、って名前も知らない人に言われることがある。

福岡出身で酒とロックと犬と本と花が好き。

ピアノとフルートとベースとボーカルは長くやってる。

少しだけ叩けるドラムは左利き。

乱視で内斜視。左耳があまりよく無い。

一応、国文学部の学位記持ってる。

春に愛してた犬が死んでしまった。

 一人で暮らして部屋の中は無数のライトとか花とか映画のポスターとか。

それは私の要塞だ。誰も入れられない。

感受性が強過ぎて世間との均衡がとれない。傷つくのも慣れない。

 

それでも私は書き続けて、弾き続けて、歌い続けて、吹き続けていくしかない、人間を諦めてはいけないという呪いを背負いながら這いつくばって生きていく仕合わせだ。