いかれた慕情

僕の天使マリ

さんざん無理して手に入れたこの歌は

毎日忙し過ぎて、「ビデオテープ」の三倍速を押したように速く、記憶も消し去り過ぎていく。

甘い夢を見る間も無く、ひび割れた指先にニベアを塗り込んだりコーヒーを何杯も飲んで眠れなくなったりしている。

性懲りも無く、部屋の中に草木を増やしている。花瓶も植木鉢も増えて、蔦が脳に絡まっている。

夜中か朝に帰ってきて、モニターフォンの録画に映る知らない誰かを睨みつけてぼそぼそ歌って毛布に包まる。

役所へ行くのを半年もサボっている。

塞がったと思った軟骨のピアスがバッチリ貫通していて、向こう側が見えるようになった。

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